ぼちぼちと💖きらきらハートで生きて行きたい76歳の 🍅ほげとまのブログ

ヒトに逢えば何かを学べる ブロガーさんから生き方を学んでいます

私が「氷雨の日」に出かけたいワケ


👇2014年3月10日のブログ
 愛とは夫婦とは




おととしの11月初旬
2013年10月夫逝去これは2012年のこと)




その日は朝から氷雨が降っていた




その数日前に余命宣告を受けていた夫






突然 おい 年金事務所に行こう! と


言い出した




なんで?と聞いても応えないのは分かっているから


だまって出かける用意をした




JRの駅からタクシーに乗るほどの距離ではない


けれど




その体で歩いていくには・・・


まして氷雨が・・・



私は言ったが




何か思い詰めた様子に


それ以上なにも言えずにいると




歩いていくか!と言うから


えっ!と言っただけで


傘をかけてあげながら付いて歩いた




「つらい治療後の帽子」にも


「ちょっとぶかぶかになったコート」にも




氷雨は降りかかっていた




氷雨は


病人さんにも


病気でない人にも


「余命宣告を受けたヒト」にさえも


平等に降りかかるのだ




タオルで


「つらい治療後の帽子」や


「ちょっとぶかぶかになったコート」の肩を


拭いている私には目もくれず



年金事務所に着いた




職員さんが出て来られた




『私が死んだらこのヒトにどのくらいの年金が入るのか


 試算してくれ!』と言った




いきなりのことだったので職員さんは慌てて




いやま それは そのときに・・と言ったが




夫はにらみつけたまま


『やってくれと言ったらやってくれよ!』と



体力の限界を超えた



絞り出すような声で言った




わかりました



職員さんはその深刻さを察知して


試算表を作ってくれた




『これだけあったらヒトリでやっていけるな!?』


私にそれを見せながらそう言った




・・・




俺の人生の大失敗は


お前と結婚したことや!




あっそう お気の毒なことで!と


真顔で言い合っていた私たち




エンディングノートには


わたし宛のものはひとこともなかった







あの氷雨の日を思い出すたびに




夫の愛を感じる






・・・・・










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