ぼちぼちと💖きらきらハートで生きて行きたい76歳の 🍅ほげとまのブログ

ヒトに逢えば何かを学べる ブロガーさんから生き方を学んでいます

2013年10月に逝った夫に捧げる

旧いブログから



👇『愛とは夫婦とは』



おととしの11月初旬(2011年のことです)


その日は朝から氷雨が降っていた


その数日前に余命宣告を受けていた夫




突然 おい 年金事務所に行こう! と


言い出した




なんで?と聞いても


応えないのは分かっているから


だまって出かける用意をした




JRの駅からタクシーに乗るほどの距離ではない


けれど




その体で歩いていくには・・・


まして氷雨が・・・



私は言ったが




何か思い詰めた様子に


それ以上なにも言えずにいると




歩いていく!と言うから


えっ!と言っただけで


傘をかけてあげながら付いて歩いた




“つらい治療後の帽子”にも


“ちょっとぶかぶかになったコート”にも


氷雨は降りかかっていた




氷雨は


病人さんにも病気でない人にも


“余命宣告を受けたヒト”にさえも


平等に降りかかるのだ




タオルで


“つらい治療後の帽子”や


“ちょっとぶかぶかになったコート”の肩を


拭いている私には目もくれず


年金事務所に着いた




職員さんが出て来られた




『私が死んだらこのヒトに


 どのくらいの年金が入るのか


 試算してくれ!』と言った




いきなりのことだったので職員さんは慌てて



いやま それは そのときに・・と言ったが



夫はにらみつけたまま


『やってくれと言ったらやってくれ!』と


体力の限界を超えた絞り出すような声で言った




わかりました



職員さんはその深刻さを察知して


試算表を作ってくれた




『これだけあったらヒトリでやっていけるな!?』


私にそれを見せながらそう言った




・・・




俺の人生の大失敗は


お前と結婚したことや!




あっそう 


それはそれはお気の毒なことですね!と


真顔で言い合っていた私たち




エンディングノートには


わたし宛のものはひとこともなかった







あの氷雨の日を思い出すたびに




夫の愛を感じる






・・・・・


今年の10月になると
夫が亡くなって丸9年目を
迎えます


・・・・・・





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